犬が目を細めている表情は人間が笑う表情とよく似ていて、見ているだけでこちらも幸せな気持ちになります。
しかし、実は犬が目を細めるのは嬉しいときだけではありません。
実は、犬は笑顔によく似た表情をしながら、正反対の感情を抱いていることもあるのです。
この記事では、犬の置かれたシチュエーションやそのほかのボディランゲージを手がかりに、犬が目を細めているときの心の動きを解説します。
また、最後にどんなときでも愛犬の心が読める、とっておきの方法もご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
犬が目を細める理由|シチュエーション別
犬が目を細める理由を知りたいなら、表情だけではなく、愛犬の置かれた環境や他のボディランゲージを総合して見るようにしましょう。
犬の表現力はとても多彩で、私たちに対して多くのことを語り掛けてくれます。
自宅でゆっくりしているとき
家の中の落ち着く場所で犬が目を細めているときは、リラックスしています。
犬がリラックスしているときは、他にも以下のようなボディランゲージをみせています。
✔目の周りの筋肉が緩んでいる
✔口周りの筋肉が弛緩している
✔体に力が入っていない
そんなときは眠りに落ちるのも時間の問題です。犬がゆっくりしたいときは、無理に構わずにそっとしておいてあげましょう。
飼い主とスキンシップをとっているとき
大好きな飼い主とスキンシップをとったり一緒に遊んでいるときに犬が目を細めているなら、愛情表現の一種でしょう。
そのほかに、以下のようなボディランゲージはみられませんか?
✔口角が無理なく上がっている
✔こちらを見つめてアイコンタクトをとろうとしている
✔眩しそうな表情
愛犬が目を細めて飼い主を見つめているときは、アイコンタクトをとって体を撫でてあげるなどのスキンシップをしてあげましょう。
飼い主と犬は、スキンシップをとったり見つめ合ったりするだけで、幸せホルモンと呼ばれる「オキシトシン」がお互いに分泌されることが、研究でわかっています。
散歩で他の犬と出会ったとき
犬が散歩中や外出中に他の犬と出会ったときに目を細めているときは、相手の犬に敵意がないことを伝えている可能性があります。
敵意がないことを伝えていることは、犬のそのほかのしぐさからも見て取れます。
✔目を細めた後視線をそらす
✔体をそむける
家のなかでも、イライラしているときにふと犬をみると、目を細めていることはありませんか?
犬は不穏な空気を誰よりも早く感じ取って不安を感じます。難しいことですが、犬の前では常に穏やかでいられることが理想です。
動物病院やトリミングサロンで
動物病院やトリミングサロンなどで目を細めているときは、不安や緊張を感じています。
ストレスを感じて緊張しているときの犬の顔は、ときに目を細めて微笑んでいるように見えるので、飼い主が笑顔と勘違いしてしまうこともあります。
犬が不安や緊張をしているときには、目を細める以外に以下のような特徴があります。
✔体がこわばっている
✔暑くもないのにパンティングをしている
✔よだれが多い
✔笑顔に似た表情だが口元が緊張している
笑顔と恐怖は正反対の感情です。怖がっているのに笑っていると誤解して愛犬をさらに窮地に追いやってしまうことがないよう、体の様子とともに、愛犬が置かれている状況もみて判断しましょう。
犬が目を細めるとき注意すべき病気
犬は、感情表現以外でも目を細めることがあります。なかでも注意すべき症状や病気には、以下のものがあります。
✔ドライアイ
✔アレルギー
✔眼球に傷がついた
✔逆さ眉毛
✔炎症(角膜炎、結膜炎、ブドウ膜炎など)
目に異常がある場合は、目を細める以外にも症状が出ます。
涙が止まらない、緑色や黄色い目やにが大量に出ているなどの症状を伴う場合は、動物病院を受診しましょう。
まとめ
犬が目を細める理由は、シチュエーションごとに違います。
✔リラックス
✔愛情表現
✔敵意がないこと
✔不安やストレス
同じしぐさなのに、心の中はまるで正反対なのです。
目を細めた犬が何を考えているかを理解するためには、ボディランゲージやシチュエーションを合わせて考えることが大切です。
しかし、どんなときでも犬の感情を理解できる方法が一つあります。「飼い主であるあなたの感情に目を向けること」です。
犬は飼い主の感情を非常に敏感に感じ取る能力をもっています。
あなたが穏やかで幸せな笑顔を向けたときに、愛犬が目を細めるしぐさを見せたら、それは満面の笑みに違いないでしょう。