犬のストレスサインとは?行動やしぐさでわかるストレスレベルとその解消方法

ストレスとは、外から何らかの刺激を受けたときに生じる体の反応です。 犬も人と同じように、生活の中で様々なストレスにさらされています。ストレスを感じたとき、犬は行動やしぐさで様々なサインを出しています。しかし、飼い主がそれに気付かずストレスを溜め続けると、病気になってしまう危険性も…。
今回は、犬のストレスの原因やストレスサイン、ストレスの解消方法についてお伝えしていきます。

目次

犬のストレスの原因は?

犬のストレスの原因は、以下の3つに分けることができます。

  • 不安や緊張といった心理的ストレス
  • 周囲の環境などの物理的ストレス
  • 空腹や睡眠不足などの生理的ストレス

以下にそれぞれのストレスの原因についてまとめます。

不安や緊張などの心理的ストレス

職場や家族構成の変化など、環境が変わったり人間関係が変わったりすると人は不安や緊張を感じますよね。同じように、犬も環境や家族の接し方などに変化が見られると、ストレスを感じることがあります。
病院などの慣れない場所に身を置く、飼い主のライフスタイルが変わり、接する時間が減った、新しく家族になったペットとうまく関係性を築けない、飼い主の気分によってしつけの方針が変わる、などがストレス源として考えられます。

周囲の環境が影響する物理的ストレス

犬は優れた嗅覚と聴覚を持っているため、人が日常生活の中で発するにおいや音そのものがストレスとなる可能性があります。具体的には、インターホンやドライヤーなど大きな音の出る家電、芳香剤やたばこなどの人工的なにおいなどです。
犬は体の大きさや被毛の量・長さが犬種により違います。そのため、心地よく過ごしやすいと感じる室温や湿度も、人とは異なります。暑さ寒さに加え、梅雨時などの湿気もストレス源となる可能性があります。

空腹や睡眠不足などの生理的ストレス

日常生活における食事やトイレに問題があったり、睡眠環境が良くなかったりすると、ストレスにつながるおそれがあります。食事が年齢や体質に合っていない、食事の量が適切ではない、ベッドやトイレが清潔に保たれていない、犬の眠りを妨げるような強い光源を長時間使用している、体調が優れないのに適切なケアを受けられない、などがストレス源として考えられます。

犬がストレスを感じているときのサインは?

ストレスを感じているとき、犬は行動やしぐさでサインを出しています。私たち飼い主はそのサインを読み取り、適切に対処してあげることが大切です。
ここでは、レベル別にストレスサインをお伝えします。

カーミングシグナル(ストレスレベル:低)

カーミングシグナルとは、犬が自身および他の犬を落ち着かせるために行うしぐさや行動のことです。カーミングシグナルを出すことで、不安や緊張など自分のマイナスな感情を相手に伝え、相手と自分を落ち着かせようとします。代表的なカーミングシグナルは、以下の通りです。

  • あくびをする
  • 舌なめずりをする
  • 手足を舐める
  • 体を掻く
  • 視線を逸らす
  • 低い姿勢をとる

カーミングシグナルは瞬間的に感じるストレスを反映します。これらのしぐさが見られたら、「何か嫌なことがあったのかな?」「今の、この子にとってはストレスだったのかも」と受け止め、早めに対処してあげることが大切です。

問題行動(ストレスレベル:中)

上記のカーミングシグナルを使い、犬はマイナスの感情を伝えたり、相手を落ち着かせようとしたりします。しかし、飼い主がそれに気付かないままだと、犬は以下のような問題行動をとることがあります。

  • うなる
  • 吠える
  • 鼻にしわをよせる
  • 咬みつく
  • パニックになり逃げる
  • 呼吸が荒くなる

体調不良や病気の症状(ストレスレベル:高)

長期的にストレスを感じる状態が続くと、体調不良になったり病気になったりする可能性があります。活気がなくなり、うつのような状態になることも。
以下のような症状が出ると、ストレスレベルはかなり高いと言えます。

  • 食欲が低下する
  • 下痢や嘔吐が続く
  • 活気がなく、寝てばかりいる
  • 手足を過度になめ、皮膚に炎症や脱毛が見られる
  • 異常行動が見られる(尻尾を追いかける、空中を空噛みする、自傷行動をする、異物を食べる、くるくると旋回し続ける) 

これらの症状や体調の変化が見られたら、早めにかかりつけの動物病院を受診しましょう。

犬のストレス解消方法は?

犬は私たちが想像する以上に繊細な動物で、日常生活において様々なストレスにさらされています。それでは、どのようにストレスを解消してあげたら良いのでしょうか?
まずは、日頃からたくさんスキンシップを取ってあげることが大切です。犬それぞれ性格や好みが異なりますが、愛犬がブラッシング好きであれば、毎日のお手入れに加えるのも良いでしょう。撫でたり積極的に話しかけたりすることも効果的です。
犬の本能を最大限に活用できる動きや遊びを増やすことでも犬のストレスは軽減されます。散歩でにおいを嗅ぐのを楽しむ、ボール投げをする、ドッグランでたくさん走り回る、噛むおもちゃを与えるなど、生活の中に取り入れられそうなものでストレスを解消してあげましょう。

まとめ

犬のストレスサインを理解し、ストレス源に早めに対処してあげることで、愛犬も飼い主も幸せに暮らすことができます。日常的なスキンシップや散歩、遊びを通して、ストレスを溜めない生活を心掛けましょう。

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