犬の目が開かない!考えられる原因と応急処置の方法を解説

犬は目にトラブルが発生すると一時的に目が開かなくなるような症状が出ることがあります。

  • 愛犬が目を開きにくそうにしている
  • 愛犬が目をしょぼしょぼさせている
  • 片目を閉じたままにしている
    など…。

目の病気の中には放っておくと失明に繋がる恐ろしい病気もありますので、飼い主さんは愛犬の目の異常にいち早く気付いて、対応できるようにしておくと安心です。

ここでは、愛犬の上記のような目のトラブルで考えられる原因や応急処置の方法を解説いたします。

目次

犬の目が開かない!考えられる原因は?

犬の目が開かない症状で考えられる原因は以下のとおりです。

外傷

目にホコリやゴミ、シャンプー剤などの異物が入った場合、痛みで目が開けられなくなることがあります。

目を強く打ったり、爪で目を引っ掻いた・引っ掻かれたなどの外傷がある場合でも同じです。

目の炎症・病気

角膜や結膜に炎症が起こることで、痛みが生じる他にも目やにが増えて、目やにによってまぶたがくっついてしまい目が開けられなくなっていることも考えられます。

また、目の病気が原因で痛みが生じている可能性もあります。

犬の目が開かない症状で考えられる病気について

犬の目が開かなくなる症状で考えられる病気は以下のとおりです。

緑内障

犬の緑内障とは、眼圧が上昇することで目の痛みや視覚障害を起こしてしまう病気です。

視覚機能は一度ダメージを受けるともとに戻らなくなり、最悪の場合失明してしまう病気です。

緑内障は、発症してしまうと完治は難しく、早期治療がとても重要になります。

角膜炎

角膜とは黒目を覆っている部分のことで、その角膜が炎症を起こしてしまうことを角膜炎といいます。

炎症を起こす原因は様々ですが、犬の角膜炎で多いのがまつ毛の異常や外傷・異物混入、細菌・ウイルスの感染症などで起こります。

角膜炎の主な症状は

  • 痛みにより目が開きづらい
  • 痛みにより涙が増加する
  • 目やに(目やにが固まり、目が開かなくなる)
  • 角膜の白濁
  • 潰瘍
    などです。

結膜炎

犬の結膜に炎症が起こることを「結膜炎」といいます。

原因は角膜炎と同じく、まつ毛の異常や外傷・異物混入、細菌・ウイルスの感染症などで起こります。

結膜炎の主な症状は

  • まぶたが赤くなる
  • 目やに(目やにが固まり、目が開かなくなる)
  • 涙が出る
  • 痛み(目が開きづらい・目をしょぼしょぼさせる)
    など…。

結膜炎は悪化すると角膜炎になることもありますので、注意が必要です。

角膜潰瘍

犬の角膜潰瘍は、目の角膜に腫瘍ができてしまう病気のことを言います。

主な症状は

  • 痛み(目が開きづらい・目をしょぼしょぼさせる)
  • 目の乾き
  • 涙が出る
  • 目やにがでる(目やにが固まり、目が開かなくなる)
    など…。

細菌に感染してしまうと角膜に穴があき、最悪の場合失明する恐れもあります。

ドライアイ(乾性角結膜炎)

犬のドライアイは、目の表面が乾くことによって角膜と結膜に炎症が起こってしまう事により起こる病気です。

症状は主に

  • 目やに(目やにが固まり、目が開かなくなる)
  • 角膜・結膜の充血・むくみ
    など…。

犬のドライアイを放っておくと角膜潰瘍を引き起こす可能性もあります。

角膜潰瘍を引き起こしてしまうと重症化しやすくなり、最終的には失明してしまうこともあります。

ぶどう膜炎

犬のぶどう膜とは、目の中にある水晶体の周辺にある「虹彩」「毛様体」「脈絡膜」といわれる3つの部位の事を言います。

ぶどう膜炎は、その3つの部位のエリアに炎症が起こる病気です。

主な症状は

  • 瞳孔が小さくなる
  • 白目が充血している
  • 痛み(目をしょぼしょぼさせる)
  • 目やにが増える(目やにが固まり、目が開かなくなる)
  • 涙が増える
    など…。

ぶどう膜炎は緑内障を併発することもあります。

眼瞼内反症

犬の眼瞼内反症とは、まぶたが内側に巻き込まれることにより、まつ毛や被毛などが眼球にあたってしまっている状態のことを言います。

主な症状は

  • 痛み(目が開きづらい・目をしょぼしょぼさせる・まぶたの痙攣)
  • 目やにが増える
  • 涙が増える
  • 結膜が赤くなる
    など…。

放っておくと結膜炎・角膜炎・角膜潰瘍などになる恐れもあります。

眼球癆(がんきゅうろう)

犬の眼球癆とは、ぶどう膜炎が重度な場合や外傷によって強い炎症が起こるなどが原因で、眼球が萎縮し目の機能がすべて失われてしまう病気です。

眼球癆になると眼球が小さく変形してしまいます。

眼球の萎縮が激しい場合、眼球とまぶたの間に目やにが溜まりやすくなり、結膜炎などを発症する恐れもあります。

アレルギー

かなり稀ですが、ワクチンの副作用によって激しいアレルギー症状が現れることがあります。

ワクチン接種でのアレルギー症状は主に

  • 目の周りや口の周りが赤くなる
  • 顔全体がパンパンに腫れる
  • まぶたが開きにくくなる(目が開かなくなる)
  • 呼吸困難(気道が圧迫されることによる)
    など…。

ワクチン接種後は基本的に病院内で決められた時間待機するようにと指示されることが多いのですが、特に指示がない場合は自宅で安静に過ごし、愛犬の様子を注意深くチェックしておきましょう。

犬の目が開かないときの応急処置とは?

犬の目が開かないときは、飼い主さんの判断で応急処置はせずにすぐに動物病院へ相談するようにして下さい。

目にゴミが入った程度だからと、個人の判断で愛犬の目を水で洗ってしまうと更に傷を作ってしまったり、ばい菌が入ってしまうなどの二次被害が起こってしまう可能性もあります。

目が開かなくなった前後の様子を獣医師へ伝えておくと、診断・処置がスムーズに行うことができます。

犬の目が開かない~脳の病気「ホルネル症候群」について~

犬のホルネル症候群とは、脳から目に繋がる交感神経に異常が生じることによって発症する病気です。

ホルネル症候群の症状は主に以下の4つがあります。

  • 縮瞳(瞳孔が小さくなる状態のこと)
  • 瞬膜突出(瞬膜が出てくる状態のこと)
  • 眼瞼下垂(上まぶたが通常よりも下に垂れ下がっている状態)
  • 眼球陥没(目の内側に落ち窪んでいるような状態)

これらの症状は片側のみで現れることが多く、目が開いていないように見えることもあります。

このように犬の目が開かない病気は、目の病気だけではなく脳の病気である可能性もあります。

まとめ

愛犬の目が開かない症状には様々な原因があります。

放っておくと失明してしまう恐れのある病気もありますので、愛犬の目の異常に気付けばできるだけ早く動物病院へ受診することをおすすめします。

飼い主さんは普段から愛犬とのスキンシップの時間に愛犬の身体をチェックする時間を作り、病気の早期発見に努めましょう!

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