人間も認知症になるように、犬も認知症になることがあります。認知症は犬の平均寿命が延びた事によって、増加傾向にあると言われています。
もし、愛犬が認知症になってしまうと飼い主さんはどういったことに気を使わなければいけないのでしょうか。完治するかどうかも気になるところです。
ここでは、犬の認知症について、症状チェックや予防方法、末期症状、そして完治の有無についてもご紹介いたしますのでぜひ参考にしてみて下さい!
犬の認知症とは?
認知症は、認知能力が低下する事によって行動に変化がでる病気です。
老化によって様々な場所に衰えが出てきますが、老化現象は体だけではなく脳細胞にも出てきます。
近年長生きする犬が増えてきていることから、認知症を発症する子も増えてきていると言われています。
犬の認知症チェックリスト~認知症の末期症状について
- 名前を呼んでも来ない・反応がない
- 最近よく寝る様になった
- ご飯を食べたのに食べたがる(食欲増加)
- 昼は寝て過ごし、夜中や明け方に鳴き始める(昼夜逆転)
- 狭い場所へ入りたがる・行き止まりになると後退できない
- 円を歩くように歩く(同じところをグルグルと回る)
- 排泄の失敗
- これまで覚えていたことの行動ができなくなる
- 視力・聴力が衰えて異常ににおいを嗅いでいる
- 飼い主のことを見分けられなくなった
- 何事にも無反応
など。
チェックリストに当てはまる数が多い場合、認知症の症状が進んでいると考えましょう。
更に、睡眠障害や徘徊が始まると認知症の末期と言われています。
飼い主さんの多くは、上記のような症状を「老化が進んでいて、体を動かすのが辛いのかも…」「老犬だから目や耳が遠くなり始めているのだ」と、認知症を見過ごしてしまいます。
単なる老化だと見過ごさずに、上記のような症状が現れたら動物病院を受診するようにして下さい。
認知症になりやすい犬の特徴
- 13歳以上
- 日本犬系の犬種
- 外で飼育している犬
認知症は多くの場合13歳頃から症状が出始めると言われています。(13歳よりも早く症状が出ることもあります)
また、大型犬の場合は7歳~8歳ごろから症状現れる事が多いと言われています。認知症の症状が出やすい高齢期になると注意が必要です。
そして、認知症は日本犬系の犬種に多く発症する事が分かっているようです。もちろん洋犬にも発症しますが、日本犬のほうが発症率が高いため、日本犬を飼育している場合は特に注意が必要です。
そして、屋外で飼育している子は室内で飼育している子よりも認知症になりやすいと言われています。
室内飼育の子はつねに飼い主さんとのスキンシップがありますが、屋外飼育の場合は室内飼育の子に比べると刺激が少ないため、脳の老化も進みやすいようです。
認知症は完治する?認知症の治療方法について
認知症は初期の段階であれば症状改善が見られる事もあるようですが、完治できるような薬はないと言われています。
病院での治療は主に症状の進行を遅らせたり、改善する効果が期待できます。
治療方法は主に、適切な運動や睡眠をさせて、適切な食事管理を行うことです。
適度な運動・睡眠
夜にぐっすり眠れるように日中たくさん遊んであげます。
お散歩に行ったり、室内でおもちゃなどを使って遊んだりと飼い主さんとのふれあいの時間を増やしましょう。
適切な食事管理
認知症にはDHAやEPAなどが豊富に含まれている食べ物が、認知力や記憶力などの向上に効果が期待できると言われ地ます。
これらを豊富に含むドッグフードやサプリメントを選ぶようにしましょう。
また、神経伝達物質を増やすような薬を処方されることもありますよ。
犬の認知症予防のために普段から運動と食事管理を心がけよう!
犬の認知症を予防するために、飼い主さんができる予防方法はとにかく脳に刺激を与えることです。
脳に刺激を与える事によって脳が活性化し、認知症を予防してくれます。
例えばお散歩コースは1週間ごとに変更してみたり(逆走したりなど)ドッグランで遊ばせるなど、少しの工夫だけでも脳に刺激を与える事ができます。
また、食事はDHAやEPAが含まれているドッグフードや、サプリメントを与えるなどして予防をしましょう。
そして、認知症だと疑われる症状が現れた場合は「歳だから仕方がない」と放っておかずに、必ず動物病院で診断を受けて、治療方法を一緒に考えてもらうようにしてくださいね!
早期発見するためにも、日頃から愛犬とのスキンシップを十分にとるようにしておきましょう!