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【第14回レッスン】社会化って大事!愛犬との暮らしをもっと楽しく

社会化は「愛犬のしつけ」をするうえでとても大事なことなのに詳しく知っている人は意外に少ない。社会化するだけでもいいと書いたことがありますが、なぜそれほど大事なのか?をお伝えしていきます。

社会化とは? 

社会化とは「ワンちゃんがストレスなく暮らしていけるように、普段の生活で接する人や犬・物・音などあらゆる事に慣れさせること」です。自覚なくやっている方もいるかもしれませんが、社会化を理解したうえで実践するほうが効果的です。

社会化に一番適している「社会化期」は生後1ヶ月~3ヶ月頃と言われ、通常はブリーダーさんやペットショップで社会化期を終えるワンちゃんが多いので知らない飼い主さんが多いのだと思います。でも「もう社会化期終わってるじゃん」と思わないでください。あくまでも適した期間であって何歳になっても社会化はできます。ただ、早ければ早いほど社会化もしつけもしやすいので、この記事を読んですぐにでも社会化することをおすすめします。

なぜ社会化が必要か

上の画像は「社会化してる・してない」をわかりやすいくイメージにしてみました。

🔸 社会化している子は怖がったり不安が少なく、ストレスなくのんびり過ごせる
🔸 社会化していない子は怖がりになりやすく、いろいろなことにビクビクしてストレスがかかる

ストレスは体調やいろいろなことに悪影響ですし、怖がりな子は困った行動をする可能性がとても高くなります。よくあるのが「吠え」で、怖がりの子はあらゆるものに過敏に反応し吠えることが多い。そこで対応せずさらにひどくなると噛むようになることだってあります。「寂しがり」や「留守番できない」なども恐怖心・不安からきている可能性は高い。だから社会化をしっかりして恐怖や不安をなくしてあげなければいけないのです。

怖がりだけでなく、私の愛犬のように好奇心旺盛で何にでも興味を持ち興奮してしまう怖いもの知らずな子も、社会化することによって興奮することが少なくなったり興奮度が下がってコントロール不能になることもなくなっていきます。

社会化を十分したと思っていた私の愛犬でも、急に意外なことを怖がりブルブル震えて一歩も動けなくなったこともあります。だから愛犬の性格や年齢に関係なくどんなワンちゃんも社会化は必要であり、社会化することで愛犬も飼い主さんもストレスなく楽しく暮らすことができるようになるんです。

ポイント

✅ 社会化はストレスなく楽しく暮らすために必要なこと
✅ 問題・困った行動の多くは社会化不足が原因

社会化をするべき対象

社会化するべ対象は数え上げればキリがありませんがいくつかあげてみます。

他人・他犬・お風呂・リード・首輪・爪切り・ブラッシング・歯磨き・服・階段(段差)・車・動物病院・獣医さん・トリミング・チャイム・カミナリ・車やバイクの音・サイレン・風の音・電話の着信音・テレビの音。。。。

これくらいにしておきましょう。このように社会化対象は無限にあり、それぞれの生活環境によって優先順位はかなり変わってきます。その中でも私が特に重要視しているのが「他人」「他犬」「音」の3つです。理由は単純で、その3つを怖がる(興奮する)ワンちゃんが多いからです。この3つの社会化のやり方については今後別記事で解説していきます。

ちなみに、すでに怖がっていること(物)に慣らしていくのは「問題行動の対処」の部類なので社会化とは違います。社会化はあくまでも未経験なことに慣れさせることなので混同しないようにしてください。

社会化の注意点

あらゆることに慣れさせると言ってもただ経験させればいいわけではありません。その対象を好きになってもらうことが大事で、最低でも好きでも嫌いでもないフラットな状態にならないと社会化をしている意味がなく、日常の生活にも活きてきません。

好きになってもらうためにどうすればいいか?それは好きなものと合わせて経験させてあげればいいんです。つまりオヤツですね。簡単にですがオヤツを使ってどうやって慣れさせるかを私が愛犬に社会化した動画で説明していきます。

すべり台に慣らす

なんでも社会化しようとしたうちのひとつです。すべり台に慣らしても普段役に立たないという意見があるかもしれませんが、滑る床や高所に慣れるという意味では無駄ではない社会化だったと思います。

【ステップ1】

まずは一番下でオヤツをあげます。すべり台に乗らないとオヤツが食べられないようにうまく誘導して、すべり台そのものと滑る感触に慣れてもらう。

最初は腰が引き気味で前足しか乗らなかったのに、徐々に慣れてきて後ろ足まで乗せてオヤツを食べるようになりました。大事なのは愛犬の自主性に任せつつオヤツでうまく誘導すること。けしてリードを引っ張って無理やり乗せたり抱きかかえていきなり乗せたりしないように!恐怖心を強くするだけだし、そんなことをする飼い主さんは信頼を失っていきます。

私の愛犬は社会化をかなりやってるのと好奇心の塊&食いしん坊なのでかなり早く乗っていますが、怖がりな子はもっと時間がかかります。愛犬に合わせて焦らずにやってあげてください。

【ステップ2】

ここでは省きますが、階段を登って上まで登るというのを別で社会化しています。

上まで登れたらすべり台から多少身を乗り出す状態になるようにオヤツをあげます。あとは徐々にオヤツで誘導して自分からすべるようにしていきます。最初はすべり始めたらオヤツを持っている反対の手でゆっくり降りられるようにサポートしながらすべらしてあげると良いでしょう。いきなり早いスピードですべると恐怖心が出て、そのあとやらなくなる可能性があります。

【ステップ3】

ステップ2を何回か繰り返して、サポートなしでも躊躇もせずにすべるようになったらほぼ完成です。

上にいるときに呼んで、自分からすべってくれたら下ですぐにオヤツをあげます。最初はオヤツ目的ですべってますが、すべり台は怖くない・楽しいと思ってくれればオヤツを徐々に抜いていくことでオヤツがなくてもすべるようになります。

かなりおおまかな説明ですが、細かく段階を踏んでいけば失敗することはないはずです。失敗する時の大きな要因はステップアップ幅が大きすぎることがほとんどです。抱きかかえて上に連れていき、いきなりすべらせるなんて絶対にNGです。それで成功するワンちゃんもいますが、少しでも恐怖心が出たら社会化するよりも大変な恐怖心を取り除くことが必要になってきます。

ポイント

✅ 楽しく良い経験をさせて好きになてもらうことが大事
✅ 自主性を大事に少しづつでもいいので確実にステップアップしていく

焦らないことと飼い主さんも楽しんでやることが成功への秘訣です。何から社会化するかは愛犬の性格や環境を考えて、飼い主さんが優先順位をつけてやっていきましょう。少しでも多くのワンちゃん・飼い主さんが幸せに暮らせますように。

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【笑犬】のっぽ

【笑犬】のっぽ

ペット専門学校にて非常勤講師を務め、現在はフリーで「愛犬しつけ方インストラクター」として活動中。『しつけ=コミュニケーション』 という信念のもと、愛犬も飼主さんも楽しく暮らせるようにお手伝いします♪

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