愛犬ってとにかくかわいくて、ただ見てるだけでも癒やされ幸せな気持ちになれる存在。
ただ、吠えたり家具を噛んだりと困った行動も。。。
そんな愛犬の「しつけ」に悩む飼い主さんのために、複数回にわたって「しつけ」についてお伝えしていきます。
のっぽ(執筆者)紹介 ~しつけとの出会いと思い~
あらためまして「のっぽ」と申します。オンラインを中心に「愛犬のしつけ方」を飼い主さんにお伝えしています。
私が「しつけ」に興味を持ったのは、イギリスで開催されている世界最大のドックショー「Crufts」を見に行き、楽しそうに競技をする飼い主さんと愛犬たちを見たのがきっかけです。
なにより衝撃的だったのは、電車やお店の中でもワンちゃんが自由にしていて、しかも騒いだりする子がいないこと。愛犬とどこでも一緒に行けるのは飼い主さんの理想ですが「しつけ」ができてないと難しいですよね。
日本で実現するには飼い主さんの意識向上と愛犬のしつけが必要と思い、帰国後すぐに愛犬を迎え「D.I.N.G.O.家庭犬しつけ方インストラクター」を取得。ペット専門学校の非常勤講師を勤め、現在は少しでも多くの飼い主さんと愛犬が笑顔で暮らせるお手伝いができたらと思いフリーで活動しています。。
しつけ=コミュニケーション
私は「しつけ」という言葉は適していないと思っています。なぜなら飼い主さんが愛犬に教えるんだという誤解が生まれるからです。
まず、ワンちゃんは日本語が通じず話せるようにならないのを理解しましょう。「うちの子は日本語わかってる」という飼い主さんもいますが、正確には日本語を理解しているわけではなく、単語を記号としてとらえて学習しているだけです。例えば「オスワリ」を教える時、日本語を理解しているなら
「前足は伸ばしたままで、お尻だけ下げて地面につけた姿勢がオスワリだよ」
と言えばいいのですが、実際はそんな教え方はできません。それでは言葉の通じないワンちゃんに何かを教えるにはどうしたらいいでしょう?
例えば海外の人に教えるとしたら、その人の話す言語を覚えないと教えることはできません。人間なら続けていれば日本語を理解するようになるかもしれませんが、ワンちゃんは理解することはありません。
だから愛犬をしつける(教える)より先に飼い主さんが「犬語=コミュニケーション方法」を学ばないといけないのです。つまり「しつけ」ではなく愛犬とのコミュニケーション術と考えたほうがしっくりきます。飼い主さんが愛犬の心を理解し、自分の望みを伝えることができれば愛犬は応えてくれるようになります。
「しつけ」という言葉が適していないもうひとつの理由として「しつけ」という名の「虐待」も存在するからです。その境界線はとてもわかりずらく、人間の世界でも親が子供に対してやっていた虐待を「虐待ではなくしつけだ」と主張しているニュースを耳にしたこともあると思います。罪から逃れるための言い訳の場合もありますが「しつけ」と思っていきすぎた結果、自覚なく虐待をしてしまうこともあるのです。
そうならないためにも 「しつけ」ではなくコミュニケーション術と考えたほうが愛犬も飼い主さんも幸せになれます。 しかし読んでいる方にわかりやすいように記事では「しつけ方」と表現していきます。
✅ しつけではなく「愛犬とのコミュニケーション術」
✅ 飼い主さんが犬語(コミュニケーション術)を覚えるのが先
しつけって必要?
「とても幸せで、不満はないからしつけはしなくても大丈夫」という飼い主さんは多いです。実際私もそう思っていました。しかし「しつけ方」を学び自分と愛犬の変化を感じ「しつけは必要」と思うに至った理由をお話していきます。
当たり前のことですが困った行動を治すにはしつけ方を覚える必要があります。愛犬とコミュニケーションが取れるようになれば飼い主さんの望みが伝わり改善されていきます。
多くの方は困ってからしつけを学ぼうとしますが、最大のメリットは治すことよりも困った行動になる以前に、しないように対応できることです。困ることも治すこともなくなるので、その分愛犬とたわむれ癒やされる時間が増えるので一石二鳥です♪
もちろん困った行動が出てからでも治すことはできますし、年齢も関係なくシニア犬でもちゃんと覚えてくれます。いつ覚えても問題ありませんが、できれば困ったことが起きる前にしつけ方を覚えることをおすすめいたします。
✅ しつけ方を覚えれば「困った行動を治す」ことができる
✅ しつけ方を覚える最大のメリットは「困った行動になる以前に、しないように対応できる」こと
しつけの実用例とデモ動画
ほとんどの飼い主さんはオスワリ・フセを教えたことがあるはず。トリミングの会計時や立ち話中にフセて良い子にしていてくれたら楽ですよね。それだけではなく、いざという時に愛犬の命を守るためにも必要です。
🔶 お散歩で車や人とすれ違う時、横に付いてオスワリ
🔶 リードを離して逃げてしまった時にオイデで呼び戻す、マテで止める。
🔶 口に咥えてる物を放してもらう(誤飲の事故防止)
こういう時に合図ひとつで愛犬を守ってあげたいですよね。それがしつけ方をお伝えしている理由のひとつです。
次は私の愛犬のデモ動画で解説します。
いくつかトリック(芸)をしてもらった動画ですが、最後のネンネ(寝転がる)だけフセしてしまったので「ちがう(それは合図と違う)」と言って寝転がってもらいました。 しつけ方 を覚えるといろいろな合図を理解してもらうことができます。
さらに「レトリーブ」のような、より複雑な行動を教えることもできます。
実は失敗しそうになっていて、くわえて戻る時に人や他犬がいる方へ行きそうになったのを「オイデ」と言って呼び戻しています。このように失敗をさせない、困る前に飼い主さんが対応することがとても大事なんです。
レトリーブに比べれば、望むこと望まないことを愛犬に伝えることは簡単にできるようになります。
✅ トリック(芸)は日常生活で便利なだけではなく、いざという時に愛犬の命を守ることもできる
今回は「しつけ=コミュニケーション」と「必要性」についてお伝えしましたが、今後3つのカテゴリでお伝えしていく予定です。
【しつけ方】
しつけに関する考え方や理論的な内容をわかりやすくお伝えします。
例) ワンちゃんの学習の仕方、教え方、合図のつけ方、問題行動についてなど
【 対応方法 】
よくあるお困りごとの対応・改善方法
例) トイレトレーニング・吠えの対応・お散歩の引っ張りなど
【 愛犬あるある 】
愛犬の行動、飼い主さんの対応あるあるを「しつけ」の観点から解説
飼い主さんと愛犬どちらにストレスがあっても良い関係、環境は作れません。しつけ方を知ることで愛犬と飼い主さんが心を通わせ、ともに笑顔で幸せに過ごすことができるお力になれればと思います。
【笑犬】のっぽ さんの詳しいプロフィールはこちらです♪