愛犬の食欲がない、抱くと震える、元気がない、などいつもと違う変化を感じて心配になることがあります。その症状は、愛犬が体の痛みを知らせているサインなのかもしれません。
「どこが痛いのかわからない」「触ると「キャン」と鳴いて痛がる」など、対処の方法に悩みや迷いを感じる飼い主さんは少なくないでしょう。
この記事では、犬の痛みの原因や、痛みを感じたときの症状などをご紹介します。
愛犬は人間のように会話で痛みを知らせることができません。痛みや異変を察知してあげることは飼い主さんの務めといえます。愛犬の生活に支障が出る前に原因を追求してあげましょう。
犬の痛みには何がある?
犬は本能から痛みを表に出さない動物です。そのため、痛みを発見することが難しいケースがあります。犬の痛みは「慢性痛」と「急性痛」の2種類に分けられることが一般的です。
慢性痛
3ヶ月以上継続して続く痛みを指します。慢性痛の犬の疾患として、椎間板ヘルニア、関節症、膀胱炎など様々な症状が考えられます。背中や腰などの異常が原因であるケースも多く、治癒する時間が長期化することが慢性痛の特徴です。
急性痛
3ヶ月以内で沈静化する一過性の痛みを指します。外傷や炎症、手術の治療で伴う痛みなど様々で、治癒する過程で痛みが消えることが急性痛の特徴です。
犬が痛みを感じたときの症状とは
飼い主さんは、愛犬が見せる痛みの兆候をよく観察しておく必要があります。犬が痛みを感じたときのサインを以下でご紹介します。わずかな痛みのサインを見逃すことがないように十分注意しましょう。
慢性痛の場合
- 好きな散歩を拒否するようになった
- 走り方に違和感がある
- じっとして動かず寝る時間が増えた
- 高い場所や階段などをのぼらなくなった
- スキンシップに反応しない
急性痛の場合
- 食欲がなくご飯を食べない(食欲に浮き沈みがある)
- イライラして攻撃してくる
- 触れると痛がる
- 呼吸で浅い(切れるような短い呼吸)
- 姿勢や動きが変化する
犬が痛みを感じたときのケアについて
痛みを放置しておくと愛犬の生活レベルが低下するだけでなく、症状が悪化する恐れもあります。飼い主さんは早期に対処してあげることが必要です。痛みをケアするための方法について解説します。
治療や手術前にケア
治療や手術の予定があるなど痛みが発生する恐れのあるときは、事前に和らげる方法を把握しておきましょう。痛みの悪化を防ぐことができます。また、治療や手術をした後も症状が落ち着くまで痛みを緩和するためのケアに付き添いましょう。
こまめに意識する
関節などの慢性的な痛みなどは、運動をして筋肉を維持することで負担が軽減できる場合があります。痛みの症状が止まるまで継続してケアすることが必要となるでしょう。
早期発見
痛みや変化に早く気づいてあげることで重症化を防ぐことができます。普段から愛犬をよく観察する、積極的にスキンシップを図る、など痛みのサインを見逃さない判断力が大切になるでしょう。
病院で受診する
犬は痛みを隠す本能があるため、症状を見抜くことが難しい場合があります。素人で判断することが困難な場合は、一度獣医さんに診察してもらうことがおすすめです。専門医の診断による正しい治療方法で回復を目指しましょう。愛犬の充実した生活のため飼い主として責任を持ち介抱してあげることが大切です。
まとめ
犬が感じる痛みの原因や対処方法についてご紹介しました。飼い主さんは日々観察するなど愛犬の異変に気づいてあげましょう。痛みを早期に発見することで負担を軽減することができます。投薬などの専門的な治療を行うときは獣医さんの指示に従いましょう。