犬のペットシッターの選び方|訪問前の打ち合わせと留守中の引き継ぎ

犬がマットで休むそばで、飼い主とシッターが世話の内容を打ち合わせるイラスト

犬のペットシッターを選ぶ前に、外出から帰宅までの予定を書き出してみてください。決めたいのは、誰が来るか、来たときに何を頼むか、そして次の訪問までに必要な世話を誰が担うかです。面談には当日のお世話を担当する人と犬が同席できる日を選びましょう。食器を置く場所から玄関の閉め方まで、一緒に動いてみると依頼内容が具体的になります。

目次

まず、犬がいつ誰と過ごすかを書いてみる

普段の一日を、朝の排せつ、食事、散歩、昼間の休息、夕方の食事、就寝前のトイレに分けてみます。その横に、外出する日の担当者を書き込みましょう。たとえば夕方の散歩を依頼しても、夜に外でしか排せつできない犬なら、最後のトイレに連れ出す人が別に必要です。出発日と帰宅日は、移動中で家族が動けない時間も含めます。

訪問型のサービスでは、担当者は約束した時間に来て、世話を終えると退出します。夜に人の付き添いが必要な犬や、初対面の人とは外に出られない犬では、短い訪問だけで日常を保てるでしょうか。担当欄が埋まらなければ、訪問時刻を変えられるか、家族が泊まれるか、預け先にどんな見守りを頼めるかを出発前に相談してください。ふだんの体調や介助の必要性をよく知る人と決めるのが出発点です。

問い合わせでは登録事業所と訪問する人を確認する

営利で犬の世話を引き受けるペットシッターは、自宅に犬を預かる施設を持たずに営業する場合も第一種動物取扱業の規制対象です。ペットシッターの業種は「保管」です。登録は事業所・業種ごとなので、サイトを見て連絡するときは、実際に依頼する店舗の名称、所在地、業種、登録番号を照らし合わせましょう。登録の確認先はその事業所を管轄する自治体の動物愛護担当窓口です。制度は環境省の第一種動物取扱業の案内、業種の例は茨城県の保管業の説明で確認できます。

続いて、その日に来る人について聞きます。「うちの犬はリードを着けるときに後ずさりします。面談ではどのように確認できますか」と、実際に困る場面を伝えるとよいでしょう。担当が固定か交代制か、初対面のスタッフが急に訪れる場合があるか、交代時には誰から連絡が入るかも確かめます。資格や経歴を確認した後に、この犬の世話を具体的に相談できるかどうかを見てください。

見積もりは同じ依頼内容で取りましょう。訪問の時間帯と滞在時間、頭数、散歩の有無、交通費、鍵の受け渡し、予定変更やキャンセルの条件まで書面で見比べます。散歩に出られない天候の日は室内で何を頼めるかも聞いておくと、当日の短いやり取りで済みます。賠償に関する説明を受けたら、対象となる事故と対象外の条件、連絡先まで確認しましょう。

初回面談は玄関から。犬のペースで世話を試す

最初に、犬がどこで過ごした状態で担当者を迎えるかを決めます。玄関に走り寄る犬なら、家族が扉を開ける前に室内の仕切りを閉めるなど、普段使っている方法を見せます。来客が苦手なら、犬が離れられる場所を確保しましょう。距離を取る犬を追って触ろうとせず、飼い主の説明を聞きながら待てるかは、面談で見ておきたい点です。

散歩を頼むなら、普段使う首輪やハーネスを出して、留め具の位置と付け方を一緒に確かめます。犬が落ち着いていれば、飼い主と担当者がいつもの道を少し歩き、混む交差点や他の犬との距離の取り方を確認できます。装具を着けようとしただけで逃げるときは、練習をいったん切り上げましょう。散歩が難しい日の排せつをどうするかまで合意できるかが大切です。

引き継ぎメモは「その場で判断に迷うこと」から書く

食事の欄には犬の名前、製品名、一食分、食器を置く場所、食べ残しの扱いをまとめます。「いつものスプーン一杯」と頼むと、別のスプーンや山盛りの一杯に変わることがあります。使う器具を置いて量を実際に示すか、一食ごとに分けて犬の名前を付けましょう。多頭飼いなら、どの部屋でどの犬が食べるか、食器を取り違えない置き方も伝えます。

水の器は洗う場所と戻す位置を、排せつは散歩と室内トイレの使い分け、片づけの用品と処分場所を記入します。報告がほしい項目は、「元気かどうか」だけで終わらせず、「出したフードのうちどのくらい残ったか」「外へ出られたか」「排せつを見たか」のように、見た事実を答えられる形にすると家族が状況をつかみやすくなります。

持病や処方薬がある場合は、出発前にかかりつけの獣医師に薬の種類や与え方を伝え、留守中に誰がどこでケアを担えるか相談します。訪問する人には、犬の様子を病院に伝える役割と、実際に薬を扱う人の役割を分けて引き継ぎましょう。飲めなかったり、与えたか分からなかったりしたときの連絡先を残します。次の担当者が重ねて与えないよう、実施した時刻と、できなかった内容を区別して記録します。必要なケアを頼めないと分かったら、病院を含めて別の預け先を検討してください。

鍵については渡す日、受領の記録、保管する人、担当が替わるときの引き渡し、返却方法と受取日を決めます。鍵が使えず入室できなかったときに、現場の人が誰へ電話するかも決めておきましょう。家の中では、入ってよい部屋と閉めておく扉を案内します。見守りカメラを使うなら場所、録画の有無、誰が見られるかを事前に伝え、訪問報告の写真に写してよい範囲も互いに確認します。

急変や訪問中止に備えて、連絡の順番を決める

緊急時のメモには、飼い主と予備の連絡先、かかりつけの病院と休診時に相談する病院、キャリーの置き場所を書きます。飼い主が電話に出られない時間を伝え、その間に誰が病院に状況を説明するのか、搬送を依頼できるのか、費用をどう支払うのかを決めましょう。英国の犬の福祉団体Dogs Trustも、散歩の代行を頼む際に、緊急受診の判断をどこまで任せるかと、動物病院や支払いについて話し合うよう案内しています。Dogs Trustの飼い主向け案内

たとえば「散歩中にけがをした。飼い主は移動中で応答できない」という場面を面談で一度たどってみてください。病院に連絡して指示を受ける人と、家族に経過を伝える人を決めておくと、飼い主の折り返しだけを待って対応が止まるのを防げます。病院側にも、飼い主以外の人が犬を連れて行く場合に何を準備すればよいかを確認しておきます。

交通の乱れや災害で担当者が来られない場合には、事業所から家族への連絡時刻、代わりに入れる人、犬の居場所を確かめる方法を相談します。避難が必要になったときに備え、キャリーや持ち出し袋の場所を共有するなら、愛犬の防災用品と避難先の確認方法も参考になります。引っ越しで犬の登録先に以前の電話番号が残っている場合は、飼い主が出発前にマイクロチップの登録情報を変更する手続きを確認してください。シッターに渡す連絡メモは別に用意します。

帰宅後は最後の報告と犬の様子を照らし合わせる

報告を受ける時刻と方法を決めておくと、予定の連絡が届かなかったときに確認しやすくなります。帰宅したら、最後の訪問で食べた量、排せつ、薬の実施記録、水の残量を確認して、次の世話を引き継ぎます。気になる様子が続くときは、担当者に観察した時刻や経過を尋ねて動物病院に伝えましょう。鍵の返却を確認し、今回だけの入室権限を設定した場合は終了後に解除します。

ペットシッターについてよくある質問

毎日一回の訪問で足りますか?

食事や排せつ、介助が必要な時刻を先に書き出し、訪問の合間を担当できる人がいるか確認してください。必要な世話が途切れる場合は、訪問予定の変更や泊まりで世話ができる人への依頼を検討しましょう。

民間資格を持っていれば依頼できますか?

営利で犬を預かって世話をする事業者には、訪問型も含め、第一種動物取扱業の保管の登録が必要です。依頼する事業所の登録情報と、実際に訪問する人の経験や犬への接し方の両方を確認してください。

合鍵を渡すときに何を決めればよいですか?

受け渡しの記録、保管する人、返却方法と受取日を確認します。担当が来られないときや鍵が開かないときに連絡を受ける人も、留守にする前に決めておきましょう。

持病のある犬の投薬を頼めますか?

予約前に、薬と犬の状態に合わせて誰が対応できるかを主治医に相談してください。通院や病院での預かりも含めて留守中の体制を決め、実施した人が時刻を記録し、次の担当者に伝えます。

約束した担当者が来られなくなったらどうしますか?

事業所の連絡窓口、代わりの担当者が入れる条件と鍵の管理方法を確認します。交代できない場合に犬の様子を見に行ける家族などにも、あらかじめ相談しておきましょう。

執筆:わんわんメディア編集部。制度・参照資料の確認日:2026年11月7日。掲載画像はAI生成のイメージです。

本記事は依頼前の確認に役立てるための一般的な情報です。利用条件は各事業者に、病気や薬については犬の状態を知る獣医師に確認してください。

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